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平成養生訓
人生にエッセンス、医療ジャーナリストの“丸山寛之さん”が綴る、平成養生訓を紹介いたします。
2016年7月10日
仲良きことは、健やかなり。
「あなたにとって最もだいじなものは?」と聞かれたら、
みなさんまず「家族」、そして「健康」とお答えになるでしょう。
「幸福な家庭はみな一様に似通っているが、不幸な家庭はいずれもとりどりに不幸である。」
ご存じ、ロシアの文豪トルストイの名作『アンナ・カレーニナ』の有名な書き出しですが、
ちょっとそれをまねてみると、
「幸福な家庭はどこもみな似通っている。家族のだれもが健康である」。
では、その健康「病ナキコト」(『大言海』)のためには、どうしたらいいでしょうか?
第一条件は「予防」ですよね。
病気の予防には、チフスやコレラといった感染症の予防と、がん、脳卒中、心臓病など
生活習慣病の予防があります。
感染症が病原菌の駆除が中心の「集団の予防学」であるのに対して、
生活習慣病は、人それぞれの体質や生活環境に合わせた「個の予防学」になります。
その方法は、食事・運動・休養を基本とする日常生活の全般にかかわり、それについては、
あちらはギリシャの医聖ヒポクラテス、こちらは貝原益軒『養生訓』、古今東西、多くの
さまざまな教訓や報告があります。
最近の一例。
米ノースウェスタン大学のボニー・スプリング教授(予防医学)は、20年間にわたる研究調査にもとづき、
「健康な生活習慣をもっている人ほど、心臓病発症の危険性が減少することが明らかになった」と
報告しました。
その健康な生活習慣とは─。
①適正体重を維持する。
②たばこを吸わない。
③30分ほどの適度な運動を週に5回。
④酒を飲み過ぎない。
⑤健康的な食事を心がける。
一つでも改善すればリスクはへらせると教授は明言しています。
それは心臓病に限らず、あらゆる生活習慣病を防ぐ万人共通の健康法であり、
とりわけ肝要な二つが、適度な運動と健全な食生活であるのはご存じのとおりです。
過激な運動は免疫力を低下させるが、適度な運動は逆に免疫力を上げて、寿命を延ばします。
「適度な運動をしている人は、していない人に比べて、細胞の老化が約10年分遅い」
という細胞レベルでの「抗加齢効果」もわかっています。
健全な食生活は、栄養のバランスのとれた食事を腹八分目。
これもみなさま、とっくにご承知のことながら、意外に難しいことでもあります。
なぜでしょうか?
人が生きるために必要な栄養素は、たんぱく質、糖質、脂質の三大栄養素と、ビタミン、
ミネラルの微量栄養素です。
たんぱく質の材料となる数十個以上のアミノ酸のうち9種類の必須アミノ酸、脂質を
構成するリノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、
ドコサヘキサエン酸(DHA)などの必須脂肪酸、A、B群、C、D、E、Kなど
13種類のビタミン、カルシウム、カリウム、鉄、リンなど16種類の必須ミネラル。
人間の体内では合成されない、これらすべての栄養素を完璧に含有する食品はありません。
きちんと食べていても、ふだんの食事では不足しがちだったり、偏りがちだったりします。
それをうまく補うには、サプリメントを用いるのがいちばん。
フランスの格言に、「予防薬の1オンスは治療薬の1ポンドに勝る」というのがあります。
(1オンス=16分の1ポンド)。
最良の予防薬=サプリメントの普及が、日本を筆頭に現代人の健康寿命を
延ばしている大きな一因だと思います。
そしてもう一つ、心身の健康を保つのにこの上なく大切なもの、それが「家庭の幸福」であるのは
言うまでもありません。
「仲良きことは美しきかな」は、よく知られた武者小路実篤の美しい名言ですが、
「仲良きことは健やかなり」でもあるでしょう。
どうぞ、みなさま、仲よく楽しく、元気に長生きを!














