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平成養生訓
人生にエッセンス、医療ジャーナリストの“丸山寛之さん”が綴る、平成養生訓を紹介いたします。
2018年7月9日
楽しいごはんのための「3」+「6」 平成養生訓 38
夏は食中毒の季節です。
食中毒といえば「飲食店」というイメージがあるかもしれませんが、
家庭でも発生しています。
でも、同じ物を食べても症状の出ない人がいたり、軽い腹痛
だったら夏風邪か寝冷えかと思い、食中毒とは気づかないことも
多いようです。
食中毒を引き起こす主な病原体は「細菌」と「ウイルス」。
細菌が好む環境は気温・湿度が高いこと。最盛期は夏です。
一方、ウイルスは低温・乾燥が大好き。ウイルス性食中毒は冬場
に多く発生します。
原因食品別にみると、1位が調理ずみの複合調理食品、2位が魚
介類。この二つで半分以上を占めています。あやしいと思ったら食
べるのをやめるか、火を通すなどしましょう。
家庭での食中毒を防ぐのは、食材を選び、調理するみなさま自身です。
三つの原則、六つのポイントで食中毒を防ぎましょう。
三つの原則は、①つけない、②ふやさない、③やっつける、です。
① 細菌をつけない=調理の前後、魚・肉・卵にふれた後、外出や
トイレの後はとくに念入りに手を洗いましょう。
箸を介しての感染を避けるため、「肉を焼く箸」と「食べる箸」を
使い分けましょう。
② 細菌をふやさない=魚や野菜、まな板・包丁などは、しっかりと
洗いましょう。つくった料理は室温の状態で放置せず、早めに食べましょう。
冷蔵庫は詰め過ぎず、ドアの開け閉めも少なめにしましょう。
③ 細菌をやっつける=食品は中心までしっかり加熱(残り物を温める
ときも)。
六つのポイントは、「買い物」「家庭での保存」「下準備」「調理」
「食事」「残った食品」です。
① 買い物=消費期限を確認する。
肉・魚などの生鮮食品や冷凍食品は最後に買う。寄り道をしないで
すぐに帰る。
② 家庭での保存=冷蔵や冷凍の必要な食品は、持ち帰ったらすぐ
に冷蔵・冷凍庫に保存する。肉とか魚はビニール袋や容器に入れ、
他の食品に肉汁がかからないようにする。肉・魚・卵を取り扱うときは、
その前後に必ず手を洗う。
冷蔵庫は10℃以下、冷凍庫はマイナス15℃以下に─。
③ 下準備=調理の前に石けんで手を洗う。食材を流水できれいに
洗う。生肉・魚の汁が、果物やサラダなど生で食べる物、調理のす
んだ物にかからないようにする。
肉・魚・卵を触ったら手を洗う。包丁やまな板は肉用、魚用、野菜
用と別々にそろえて使い分けると安全。
冷凍食品の解凍は使う分だけにして、冷凍→解凍→冷凍を繰り
返さない。使用後のふきんやタオルは熱湯で煮沸し、しっかり乾燥させる。
使用後の調理器具は熱湯をかけて殺菌する(とくに生肉や魚を切
ったまな板、包丁)。台所用殺菌剤も効果的。
④ 調理=調理の前に手洗い。肉や魚は十分に加熱。(中心部を75℃で
10分以上)。
⑤ 食事=食べる前に石けんで手を洗う。清潔な食器を使う。つくった
料理は、長時間、室温で放置しない。
⑥ 残った食品=扱う前に手を洗う。清潔な容器に保存。温め直す
ときも十分に加熱。時間がたち過ぎた物、ちょっとでもあやしいと思った物は、
思い切って捨てる。
いやぁ、なんとまあこまごまと同じことの繰り返し。
これ、厚生労働省衛生部生活衛生課食品保健係(長い名前!)の
コメントを参照、東京都の「平成30年度食品監視指導計画」「楽しい
ごはんのための三つの約束」を座右においてまとめました。
主婦のみなさまは、これを毎日毎食、ごく普通のルーチン・ワーク
(日常的な仕事)として、こともなげにつづけていられる。家族に安心な
美味を供するために─。
そう思うと、いまさらながら頭が下がります。
「おれ、食べる人」の昔人間としては感謝と反省あるのみです。
えッ、反省だけならサルでもできる? すいません。
(了)














