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平成養生訓
人生にエッセンス、医療ジャーナリストの“丸山寛之さん”が綴る、平成養生訓を紹介いたします。
Vol.112010年4月15日
歌は心のビタミン剤
「唇に歌を、心に太陽を」戦後の焼け跡に建てられたバラック校舎の教室でそんな詩句を読んだこと憶えています。
街には「リンゴの歌」が流れていました。
ニッポン・カラオケ列島の土壌は、あの頃から造成され始めたのではないでしょうか。
年間6000万人が楽しむといわれるカラオケは、心と体を元気にしてくれる。ストレス解消にいい。体の運動にもなる。
ボケ防止にも効果的と専門家はそう請け合いますクラシック、演歌、ポップスなどのジャンルを問わず多くの歌手が頼りにする声のドクターで、ご自身もプロはだしのバリトン歌手の耳鼻咽喉科、萩野昭三先生は、「女性には胸式呼吸の人が多いが、腹式呼吸を練習して習慣にすれば歌もうまくなります。
おなかを動かすので、胃腸も刺激して便秘にもいいはずです」とカラオケを勧めています。
発生の基本は腹式呼吸。
おなかの筋肉が刺激されるので、胃腸の血行がよくなり、機能が活発になるため、便秘が改善されたり、腹筋が鍛えられたおかげで背筋とのバランスがとれ、腰痛が治った例もあるそうです。
ストレスからくる心身症などの治療で使われる自律訓練法の中に、数秒大きく吸って、10数秒ゆっくりはくことを数分間繰返す呼吸法があります。
これを行うと脈拍や血圧がさがり、気持ちも落ち着くことが生理学的に実証されています。
腹式呼吸を使って演歌やスローバラードなどゆっくりした局を歌うと、同じ呼吸法になります。
カラオケ業界の大手、第一興商の研究によると、振りを付けて1曲熱唱すると、同じ時間階段を上がったくらい、振りなしならば、歩くのと同じくらいのエネルギーを消費するそうです。
3分間歌ったとして計算すると、振り付きは、約24キロカロリー(体重60キロの男性の場合)になり、振りなしでは約8キロカロリー(同)です。
10曲歌うと1キロメートル走ったのと同じ運動効果が得られるということです。
歌う前の心拍数の平均は1分間70~80ですが、歌っている間は80~110ぐらいにま高くなります。
ウォーキングのときと同程度の心拍数であり、同じような心肺機能の増進効果が得られるともいわれます。
歌は脳を刺激し、気分をリフレッシュにします。
ストレスが高じて声が出なくなる心因性失声症を、カラオケで童謡を歌う療法でよく治している専門医や、自分の感情を言葉にできない失感情症の予防・治療にはカラオケが適していると指南する専門医もいます。
「たとえば青春の思い出の歌を、心をこめて歌うのは、自分の心をゆさぶるし、みんなに注目されることで感情が刺激されます。されます。
そうした感情の動きが、言葉につながり、コミュニケーションがとれるようになるのです」反面、「カラオケには会話がない」という批判もあります。しかし、ストレスの解消方法を研究する島悟・東京経済大学教授(精神医学)は「まるっきり触れ合わないよりはずっといい。
しかも歌いたい曲を歌えば、自分をほかの人に対して主張することができ、ストレスにめげない能力が育つ。
始めての人はマイクを握ると緊張するかもしれないが、歌うと気分がよくなってくる。
そのくらい適度のストレスなら体にもいい」と言い「カラオケにはデメリットはほとんどない」と言い切っています。
ストレスが溜まっていると感じたら気の合う友人とカラオケへ!。
ただし歌い過ぎは禁物。長時間歌い続けない。
自分の声より高い音の曲は歌わない。水分を欠かさない。たばこは吸わない。調子が悪いときは歌わない。
というのが萩野先生からのご注意です。













